FC2ブログ
1935年創業の日本の革ジャンメーカーカドヤ。本社工場ヘッドファクトリーから生み出されるプロダクト、オーダーメイド、リペア、カスタムの仕様や製作過程、レザーやライダースジャケットにまつわるエピソードなどを発信。「日本のものづくりと職人の拘り」を綴ったブログです。

OILED VINTAGE STEER

数年前にヘッドファクトリーで取り扱いを始めました「HF-GOAT」
その軽さと風合い豊かな表情でご好評を頂いております。

ssfer

今となっては、定番素材のヴィンテージステアと双璧をなす活躍ぶりで、多くの方々からお選び頂いておりますが、立ち上げ当初は素材を自由に選択できるセレクトオーダーにおいてもまだそれほどゴートを選択される方は見受けられませんでした。


dfgh

1.8mm厚クラスの極厚ステアハイドがヘッドファクトリーの定番として君臨していた当時、なんとか軌道に乗るまでは落ち着かない日々を過ごしたものですが、それでもゴートの特性がライダースジャケットに向いている事は絶対に伝わる、ご満足頂けると信じていました。



dgfff


更にさかのぼると、ヘッドファクトリー立ち上げから暫くして取り扱いを始めた「ヴィンテージステア」

それまでの素材選びは、とにかく強度に重点を置き、厚みや引き裂き引っ張り堅牢度、摩擦、対日光堅牢度、染色堅牢度、兎にも角にも強度、強度、強度に傾倒していたのですが、いや、ライダースジャケットの魅力、革の魅力はそこだけじゃないだろうと一旦足を止め、ではどのような革を開拓するべきなのか、そして辿り着いた素材、それがヴィンテージステアです。

yisd

強度を保ちつつの雰囲気作り、経年変化の醍醐味。

幸運な事に、当時の我々の考えとリンクするタンナーとの出会いに恵まれ、試行錯誤を繰り返し作り上げられました。

お陰様で、多くのお客様からご支持を頂戴して今に至ります。



そして今冬、満を持して新しくラインナップに加わった新素材「オイルドヴィンテージステア」

hgytf

ヴィンテージステアと同じく北米産の原皮を使用しています。

革は生ものですので、同じ牛革でも産地によって個性は微妙に異なります。 年々ステアハイドを取り巻く流通背景は難しくなる傾向にあるのですが、北米産ステアハイドにしか出せないニュアンスがありますので、ここは拘ってやり繰りしています。

鞣しの途中段階でクロムの一部を抜き、後にタンニンを注入する脱クロ混合鞣しはそのままに、オイル分を調整する事で粘りけのある柔軟性を作り出しています。

更に拘っているのは、表面のシボ加減で、この表情は従来のスムースレザーであるヴィンテージステアとは全く異なる野性味を帯びています。

このシボ感を作り出す工程は、ゴートのそれとは違う方法を用いるのですが、使う素材、最終イメージによってタンナーは様々な方法を使い分けて1枚1枚仕上げるのです。

ですから、こちらの目指すイメージをしっかりとタンナーに伝えられるのか、そもそもその明確なイメージがあるのか、そしてそのイメージを共有する熱量が受け手にあるのか否か、そこが本当に勝負所で、このプロセスはヘッドファクトリーオーダーメイド製作と全く同じだと思います。


jjkin

オイルドヴィンテージステアの厚みは1.3~1.4mmで、ヴィンテージステアよりもコンマ1~2mmほど薄く仕上げています。

新素材の立ち上げで目指したものは「ヴィンテージステアの風合いを継承しつつ、着始めから馴染む革」でしたので、油による粘りけ、シボ出し工程で得られる柔軟性の向上、そして厚みの調整、これらのバランスにより実現しています。

画像は今期の新作モデル「AVDJ」

オイルドヴィンテージステアを初めて採用したニューモデルです。

長くなってしまいますので、AVDJのご紹介はまたの機会に触れさせてください。

ニューモデル、新素材、気になる方は是非、店頭でのご確認を!


【市島】
2017-10-27 : プロダクツ :
Pagetop
« next  ホーム  prev »

プロフィール

head factory

Author:head factory
創業1935年、日本の革ジャンメーカー浅草カドヤ。本社工場ザ・ヘッドファクトリーでは、職人それぞれが一人一着縫いにて既製品の製作、オーダーメイド、カスタム、リペア、そして製品管理を行なっています。
所在地:東京都台東区西浅草3-29-21 株式会社カドヤ本社ビル 6F/7F

FC2カウンター