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1935年創業の日本の革ジャンメーカーカドヤ。本社工場ヘッドファクトリーから生み出されるプロダクト、オーダーメイド、リペア、カスタムの仕様や製作過程、レザーやライダースジャケットにまつわるエピソードなどを発信。「日本のものづくりと職人の拘り」を綴ったブログです。

STAFF

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こちらは深野会長の還暦祝いの際に製作したバトルジャケットに施されたネーム刺繍です。


針が左右に動く横振りミシンを使い、図案を見ながら職人の手で直接
生地に柄を起こす日本独自の技法。

長い年月をかけて培われた経験と腕が必要とされます。



カドヤでも以前はオーダーメイドで使用するネームタグに
この横振り刺繍を採用しておりました。

しかし、コンピューターミシンが主流の今日では全国でも数少ない
このミシン職人も減少傾向にあります。


そして、近所にて長年のお付き合いをさせて頂いた一人の熟練職人も
数年前に引退する事となりました。



そんな中、引退の日間近にネーム刺繍の依頼をする機会がありました。

相変わらず 下書きもなく一発勝負でスラスラと文字を書くような技術に
見入ってしまいますが、当の本人は糸処理をしながら世間話を始める余裕ぶりです。


その短くもゆったりとした会話の中・・・

「カドヤさんも立派になったわねぇ・・」 と2代目社長(現在は会長)の功績を称えた後

「きっと良い参謀にも恵まれたのね。」


長年に渡り カドヤの成長を見続けてきた人ならではの
この言葉は胸に残りました。

確かにその通りかもしれません。

当然、個人の力は大きいとは思いますが自分一人で何でも出来る人はいないでしょうし
必ず陰ひなたからサポートをする存在があるはずです。



「参謀」=人を支え、あれこれと策略を立てる人という意味であり
普段はあまり口や耳にしない言葉ではありますが
英語に直訳すると 「STAFF」

かなり身近な言葉でもあります。


企業や歴史上においても参謀と呼ばれる人物は多数存在します。

私の場合は子供時代に遡ると、当時見ていたアニメやヒーロー戦隊モノに始まり
このようなポジションに強く惹かれる傾向がありました。




時は流れ、現在は3代目となる深野社長を盛り上げるべく参謀が存在し
これからも育ってゆく事と私は感じています。

私も先ずは工場の中でその存在になれるよう努めて参ります。




刺繍屋の熟練職人が引退を迎えた日に お礼も込めて挨拶に伺ったのですが

後日お返しにと工場スタッフ全員に名前の刺繍が入ったハンカチが届きました。


nkm51c.jpg

手作業とは思えない美しい仕上がり。

この横振り刺繍を目にすると つい当時の会話が思い出されます。


【中村】
2016-09-02 : 未分類 :
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プロフィール

head factory

Author:head factory
創業1935年、日本の革ジャンメーカー浅草カドヤ。本社工場ザ・ヘッドファクトリーでは、職人それぞれが一人一着縫いにて既製品の製作、オーダーメイド、カスタム、リペア、そして製品管理を行なっています。
所在地:東京都台東区西浅草3-29-21 株式会社カドヤ本社ビル 6F/7F

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