1935年創業の日本の革ジャンメーカーカドヤ。本社工場ヘッドファクトリーから生み出されるプロダクト、オーダーメイド、リペア、カスタムの仕様や製作過程、レザーやライダースジャケットにまつわるエピソードなどを発信。「日本のものづくりと職人の拘り」を綴ったブログです。

オーダーメイド その76

厚手(1.8mm)の艶無しステア

マットブラックのボディに
太番手の糸がワイルドに縫い込まれています。

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今回は大阪店常連のお客様、Kさん から頂きました
オーダージャケットをご紹介致します。

オーダーのベースとなっているのは
[K'S LEATHER 50'S JAC] です。
オリジナルは、しなやかで着始めから身体に良く馴染み
[着易さ]が特徴のジャケットでありますが
Kさんが参考にされたのは あくまでもデザインであり
オーダー仕様はオリジナルジャケットと相反し
堅牢で武骨、ハードな内容となっております。

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厚手の艶無しステアは、工場内では別名ハードステアなどと呼ばれており
着始めからすんなりと馴染んでくれる革ではありませんが
何年もの間、格闘のごとく根気良く着込んだジャケットの経年変化は
シワのメリハリが非常に美しく育て甲斐のあるもの、であります。

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ハンドウォーマーポケットは片玉縁仕様で
ポケットの袋地を縫いとめるダブルステッチが
デザインのアクセントとして効果を発揮しております。

ポケットの袋地は通常コットンなどの生地を使用しますが
このジャケットの仕様は
本体と同じ革で袋地を構成し
堅牢度を追求されております。

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ZIPをオープンした時に見える風除けフラップ

前屈の運動を妨げない様
通常我々は、革の厚みなど気を配りながらつくるパーツですが
Kさん
革が厚かろうが、固かろうが、かさばろうが、、

ここでもやはり、ゴツっといきます!

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袖口はZIP やマチなどを排除したシンプルなカフス仕様です。

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表衿後部の形状は
Kさんオリジナルの拘りポイントで
背中の切り替えヨークの形状にアールを揃えています。


Kさんからは
前回も同じ革を使った武骨なジャケットのオーダーを頂いてますので
ゴツッとした武骨なジャケットの魅力を熟知されております。

我々職人は普段、経年変化に耐えうる範囲で
革の厚さを部分的に適正な厚さに薄くし
作業のし易さ、仕上がり、着易さのバランスに気を使いますが
今回のオーダー内容は、ゴツさを具現化するために
極力元厚のままで、、、がお客様のご要望でありましたゆえ
ミシンの運針ピッチも最大まで広げ、「ザクッ、ザクッ」と一針一針太い糸を縫い込み
作業中のどのプロセスにおいても、ほぼ取っ組み合い状態で格闘の連続でした。。。
ですが、人知れず、仕上がった後の達成感もまた格別だったりします。

年間を通してもめったに頂く事の無いハードなオーダー内容なので
手元に縫製依頼が届いた時には、正直、「うっ!来たか。 来てしまったか。。。」
などと、一瞬怯みますが
気をとり直し
俄然、闘士を漲らせ、作業に挑みます。

Kさん
前回につづき、このたびも
ゴリッとパンチの効いたオーダー
ありがとうございました。


オーダーメイドスペック/50'S JAC ベースオーダージャケット

・革/艶無しステア
・裏地/スーパーハードツイル.アルミ綿.シンサレート
・ZIP/YKK No10 ブラック
・糸/6番糸コア アイボリー
・取扱店/KADOYA大阪店


【原田】


2014-06-27 : オーダーメイド :
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プロフィール

head factory

Author:head factory
創業1935年、日本の革ジャンメーカー浅草カドヤ。本社工場ザ・ヘッドファクトリーでは、職人それぞれが一人一着縫いにて既製品の製作、オーダーメイド、カスタム、リペア、そして製品管理を行なっています。
所在地:東京都台東区西浅草3-29-21 株式会社カドヤ本社ビル 6F/7F

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