1935年創業の日本の革ジャンメーカーカドヤ。本社工場ヘッドファクトリーから生み出されるプロダクト、オーダーメイド、リペア、カスタムの仕様や製作過程、レザーやライダースジャケットにまつわるエピソードなどを発信。「日本のものづくりと職人の拘り」を綴ったブログです。

リペア&カスタム その14

「焦げ臭いなぁ・・・」と、気付いた時はすでに手遅れだったそうです。
マフラーに一瞬触れてしまい、チャップスの裾には穴が開き、その周辺は変形。
ショックだったと察しますが、お客様の一言は、「革を履いていてよかったな」。
確かにおっしゃるとおりです。


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とりあえず、着用できる状態ですが、熱による革の劣化は変形した穴の周辺にも及んでいるため、
放っておけば、穴は更に拡大することが目に見えています。
そこで、リペアとなりました。


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破損部を広く覆うように革を当てる方法もありますが、ヒザ下は切り替えとなっているので、パーツごと
似た風合いのストック革で交換します。
尋常ではない熱に対しては、これからも気を使うことに変りありませんが、気持ちは一新できたのでは
ないでしょうか。


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まだ新しい右足も、着用される毎にヒザ裏や裾にはあたりがつき、次第に馴染んでいくと思います。


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こちらはテーラードジャケット。
お客様はポケット下の革の変形に、目を疑ったと思います。
前出のチャップスのお客様とは違い、何らかの熱源に触れた心当たりがないとのことです。


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原因が熱ではないとすると、もしかしたら除湿剤に因るものかもしれません。
湿度の高い時期にはクローゼットの中でよく利用されるものですが、その際、革製品には注意が必要です。
革が除湿剤に直接触れていると、水分が局部的に吸収されて、変形を起こすことがあります。
触れている期間が長くなると革の収縮が進行し、まるで石のように硬化してしまった事例がありました。
一度変形してしまうと元に戻ることはありませんので、再び着用するためには、 パーツの交換となります。


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幸い、このジャケットはポケット下が切り替えになっているので、右前身を全交換しなくてすみます。
ジャケットのやわらかな風合いに似た、薄手の革を合わせました。


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この時期、革製品をしばらくの間クローゼットの中に置かれる方も多いと思います。
除湿剤を使用されていましたら、今一度ご確認いただくことをお勧めいたします。



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【高野】
2013-07-26 : リペア/カスタム :
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プロフィール

head factory

Author:head factory
創業1935年、日本の革ジャンメーカー浅草カドヤ。本社工場ザ・ヘッドファクトリーでは、職人それぞれが一人一着縫いにて既製品の製作、オーダーメイド、カスタム、リペア、そして製品管理を行なっています。
所在地:東京都台東区西浅草3-29-21 株式会社カドヤ本社ビル 6F/7F

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